妙満寺2009年春の句会 花の会

妙満寺句会とは

[妙満寺と俳句]

 寛永6年(1629)11月の末、松永貞徳の門人・山本西武が「雪の会」と称する俳諧の席を妙満寺で催しました。このときの式法が後の句会の基本となったとされているため、妙満寺は俳諧(俳句)発祥の地といえます。


[妙塔山妙満寺(みょうとうざんみょうまんじ)]

 日蓮聖人を宗祖、日什上人を開祖とする顕本法華宗の総本山。康応元年(1389)に日什上人によって六条坊門室町に創建されました。応仁の乱などの兵火に遭い、たびたび洛中にその寺域を移しましたが、秀吉の時代の天正11年(1583)に寺町二条に移り、長く「寺町二条の妙満寺」として親しまれました。 妙満寺全景
 昭和43年、都会の喧騒を避けて現在の地に遷堂。
 境内には、インド・ブッダガヤ大塔を模した仏舎利塔や枯山水の名園「雪の庭」があります。また、能や歌舞伎で知られる「娘道成寺」由来の「安珍清姫の鐘」はじめ多くの寺宝を有し、近年はツツジの名所として多くの観光客が足を運びます。


[松永貞徳と雪の庭]

 松永貞徳は江戸時代初期の俳諧興隆時に「貞門」と呼ばれる一大流派を興して活躍、俳諧の祖と仰がれている人物です。俳諧は連歌・和歌の入門段階にあると考えた貞徳は、俗語・漢語などの俳言を積極的に用いました。その俳風は遊びの精神に満ちたものです。
 妙満寺の「雪の庭」はこの貞徳の造営によるもので、清水の「月の庭」、北野の「花の庭」(現存せず)とともに雪月花の三名園と並び称されています。雪の庭は比叡の峰を借景にした冠雪の眺望が最も美しいといわれています。
松永貞徳肖像画

松永貞徳肖像画

妙満寺 雪の庭 雪の庭